“Customer Satisfaction (CS) vs. Customer Value (CV)” 「顧客満足度 vs. 顧客価値」
東京大学に出来た「厨菓子くろぎ」というお店に行きました。
Businessの世界では、顧客満足度(Customer Satisfaction) を高めることが非常に重要と言われてきました。医療の世界でも同様で、患者満足度を高めることが重要と言われています。しかし、最近の理論では、顧客満足度(CS)は将来の成長を本当に表す指標としては弱いのではないかと言われています。
顧客満足度とは、簡単に言えば既存の商品やサービスに満足してもらうように、苦情(クレーム)が無いようにしていくことになります。この考えには、より値段が高いが価値のある商品を生み出すという考えは生まれにくいと言われています。それとは少し違う考えに、顧客価値(顧客にとっての価値)を高めるという考えがあります。
顧客にとっての価値 (Customer Value) は、次の式で計算できると言われています。
Benefit – Cost = Customer Value
「得られる利益-コスト=顧客にとっての価値」
より顧客価値の高いものは、たとえ高価でも(コストが高くても)売れていくということになります。高級ブランドの戦略は後者の顧客価値の向上になります。もちろん、両者がバランスよく提供されれば理想的ですが、実際には非常に難しいと思います。
顧客価値の向上では、Appleの例が良く取り上げられます。Appleの商品は他の商品よりも高額です。しかし、Appleの商品により得られる顧客価値が高いので、今は他の商品で満足している人も、より高いAppleの商品を買うことになります。そこには明確なConceptがあります。
「顧客が今欲しい物を提供するのではなく、今後欲しくなるであろう物を提供する。」
高級な和菓子セットは、私にとっては新鮮な体験でした。素晴らしい環境のお店で和菓子セットを食べながら、CVICもこのようなServiceが提供できればとふと考えました。道のりは遠いかもしれませんが、努力して行きたいと思います。