CVIC通信

CVICより皆様へのメッセージを届けます

 “Option” 「選択肢」

CVICでは2009年の開院以来、自由診療として心臓ドックを提供しています。CVICの心臓ドックは、MRIを使用して、被曝なく、造影剤の使用なく、心臓の詳細な動き(シネMRI)や心臓の重要な血管である冠動脈のつまり具合を調べる検査(冠動脈MRA)が可能です。特に、冠動脈MRAは3D画像を撮影可能で、冠動脈病変の可視化に有用です。心臓MRI検査は保険診療でも可能ですが、制度の問題上、保険診療には多くの制限があります。

  • 一日に実施可能な検査が限定されています。例えば、心臓MRIと非造影低線量CTでの冠動脈のカルシウムスコア検査(動脈硬化の鋭敏な検査です)、脳MRI検査は、同日には実施できません。

→心臓ドックでは、脳・大動脈を含めた自分の気になる部位の検査を、自由に組み合わせて検査を受けられます。

  • 検査適応には、医師の診察・判断が必要です。自分で検査したいからと言って検査を受けられません。通常は、診察した医師の紹介状持参をお願いしています。

→心臓ドックには、紹介状は必要ありません。

  • 検査結果は、後日受診して説明を受けることが多く、診察、検査、結果説明と最低3回の通院が必要です。

→CVICの心臓ドックでは、検査当日に3D画像を見ながら検査結果を聞くことが出来ます(最終所見はダブルチェックして郵送になります)。

  • 検査の結果説明に割ける時間が、最大約10分程度に限られてしまいます。これは、保険診療では、多くの患者を診察する必要性があるためです。評判の良い病院やクリニックはいつも混雑しています。

→心臓ドックは予約制のため混雑は少なく、3D画像の結果を見ながら、気になることをじっくりと質問できます。

保険診療は、日本が世界に誇る素晴らしい制度です。世界の他の国と比較しても、日本は安価で質の高い医療が受けられるようになっています。お店でいうと、コンビニやスーパーに相当するものが整備されています。しかし皆さんも、自分が本当に欲しいものは、専門店や百貨店で購入することが多いと思います。特に、日用品ではなく、一生ものの商品や今後数年間使用する物は、専門店や百貨店で購入されると思います。日本の保険診療では、そのようなOptionはありません。心臓や脳、大動脈は非常に重要な臓器です。一度病気になると、人生を大きく左右します。それら重要な臓器を調べる検査を、数年に1回きちんと受けたいとすれば、保険診療だけではカバーしきれないと思います。専門店や百貨店できちんと説明を聞いて納得して購入するようなOptionが、日本の医療の中にあっても良いと考えています。それが、CVICの提供する心臓ドックになればと願っています。

f:id:mterashima:20140222175827j:plain