CVIC通信

CVICより皆様へのメッセージを届けます

「あなたも患者を救うことが出来る。」“You can save patients.” 

心臓の病気である循環器疾患は、急変する可能性のある疾患です。CVICのHome pageでも紹介していますが、「冠動脈疾患で死亡する人の約50%の人は、それまで全く無症状である。」というデータが存在します。狭心症の症状は、TVドラマであるような強烈な胸の痛みではなく、胸の違和感や圧迫感である場合も多いです。左肩の痛みで整形外科に受診される患者、咽の痛みで耳鼻咽喉科を受診される患者、顎から歯の痛みで歯科を受診される患者もいます。CVICにも、整形外科、耳鼻咽喉科、歯科の先生方に勧められて受診される患者もいます。

循環器疾患の患者を救うには、迅速に検査を行い、すばやく結果をフィードバックすることが重要と思っています。しかし現実的には、当日に心臓CTや心臓MRIの迅速検査が出来る環境は日本国内ではあまり整備されていません。依頼する医師の先生方も、そのような環境に慣れてしまっているという側面があるかもしれません。先生方は、「本当は今日すぐに検査したいけれども、無理に違いない。」という固定観念が頭にあると思います。そこで、以前にCVICの受付Staffにお願いしました。依頼する先生方から検査のお電話があり、当日検査可能であれば、

「本日から検査出来ます。」

と必ず言って下さいと。すると、すぐに効果が現れ、当日に検査依頼があり、その患者に高度狭窄が見つかり、病院にすぐに受診するという経験をしました。この経験こそが、CVICから発信したいと思っていることです。

患者を救うのは医師だけで出来る仕事ではありません。受付Staffの「当日から検査出来ます。」という一言が無ければ、検査は数日後になり、心筋梗塞で命を落としていたかもしれません。医師だけではなく、CVIC Staffの皆さんの協力があってこそ、はじめて患者を救うことが出来ます。そのことを強烈に実感した出来事でした。

「あなたも患者を救うことが出来ます。」

一本の電話予約で救われる患者様が、確実に存在します。それがいつの日か、皆さんの家族になるかもしれません。そのことを念頭に置きながら、これからも皆さんと共に、心臓画像診断を有用なものとして、一人でも多くの患者様に届けられるように努力して行きたいと思います。

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