CVIC通信

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"Silicon Valley" 「シリコンバレー」

Stanford大学は工学部(Electrical Engineering, 略してEEをダブル “E” と呼んだりします。)が非常に有名です。Silicon valleyの人材輩出工場としての役目もあります。古くは、Silicon valleyの父と呼ばれるHP(ヒューレットパッカード)を築いたHewlettとPackardは、工学部の大学院生でした。最近では、Googleの創業者の二人がStanford大学の工学部出身で有名です。私にも幸いなことに、このような世界トップレベルのEngineerとはどのような人間なのかを垣間見る機会がありました。

私がStanford大学に初めて留学した15年前ですが、工学部の大学院生や教授の集まるカンファレンスで自分のMRI研究データを発表する機会がありました。慣れない英語での、しかもあの有名なStanford大学工学部の大学院生たちの前でのプレゼンテーションでしたので、かなり緊張しました。無事に発表を終えて、自分のDataをしっかりと示せれたと思ったのですが(Powerpointですから内容は理解されたと思います)、どうも皆さんの反応がいまいちです。どうしてか分からずに、後ほどBossに聞きました。

Boss曰く、

「お前のプレゼンは非常に良かったけれども、ひとつ大事なことを忘れている。彼らは、お前の成果を聞きたいのではなく、お前が何を目指しているのか、それを達成できないのは何に困っているからなのかを知りたいのだよ。」

彼らは、人が出来ないことを技術で達成したいと思っている集団でした。「難しすぎて誰もやったことがない。」ということが一番の動機になる集団でした。そのような人間が集まるSilicon Valleyという場所に、改めて凄さを感じました。

我々も心臓画像診断に関しては、同じ集団を目指して行きたいと思います。心臓の画像診断は難しくて、時間がかかるのであまり人がやらない。だからこそ、我々はそれに特化して何とか取り組んで行きたいと思います。それが患者さんのためになることを信じて。

 

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